エクセルグラフのデータ更新時に陥りがちな「罠」とは?
11 分で読めます
エクセルグラフのデータ更新時、うまくできないことありませんか?
作成したエクセルのグラフに新しいデータを追加したり、データの範囲を変更したりなど諸々の作業を行ったとき、自動データ更新がされず印刷した時にそれに気づき悔しい思いをする。
無駄な手間は取りたくないですよね。
このデータ更新はデフォルトでは自動設定になっているはずですが、古いバージョンのExcelで作成されたファイルを新しいバージョンのExcelで開く場合など、データを変更した後にグラフに反映させるためには、再計算を2回行う必要があることがあります。
エクセルグラフのデータ更新が突然できなくなる原因
エクセルグラフのデータ更新が突然できなくなるのは、以下のような状況に当てはまるケースです。
- ファイルを開く際に使用したExcelのバージョンよりも古いバージョンでファイルが作成されている。
- Excelの計算モードが手動に設定されている。
- リンクされたデータが他のExcelデータから部分的に計算されている。
- 数式を含むExcelのセルがすべてロックされている。
これらの要因、もしくは要因同士が重なることで、データ変更後に手動再計算を行ってもグラフが更新されない問題が発生します。
エクセルグラフのデータ更新ができない場合の解決方法
ではエクセルグラフのデータ更新ができない場合の対処法を紹介していきます。
Excelのバージョンを確認する
ファイルを開く際に使用しているExcelのバージョンをアカウントから、確認します。最新バージョンであれば安心です。
計算モードを確認・変更する
Excelの計算モードが「手動」に設定されている場合は、「自動」に変更します。
▼確認方法
メニューから「ファイル」 > 「オプション」 > 「数式」 > 「計算オプション」で「自動」を選択します。
データのリンクを確認する
グラフのベースとなるデータが他のExcelファイルからリンクされている場合、そのリンクが正しく機能しているか確認します。
▼確認方法
「データ」タブ > 「リンクの編集」でリンクの状態を確認し、必要に応じて更新します。
データの取得と変換をクリックしてリンク先を確認
セルのロック状態を確認する
数式を含むセルがロックされている場合は、ロックを解除します。
▼確認方法
該当セルを選択し、右クリックして「セルの書式設定」 > 「保護」タブで「ロック」のチェックを外します。
再計算を実行する
・データを変更した後、再度F9キーを押して手動再計算を実行します。
・より新しいバージョンのExcelでファイルを開いた場合、再計算を2回実行します。ファイルを保存した後は1回の再計算で問題ありません。
変更を加えた後、ファイルを最新のエクセルのバージョンで保存してください。
エクセルグラフのデータ更新「もっと便利な方法」
エクセルでグラフのデータを更新する手間を減らすためのアイディアをいくつか具体的な例とともにご紹介します。
テーブル機能の活用
例:売上データを管理するエクセルシートがあるとします。データ範囲を選択し、「挿入」タブから「テーブル」を選択します。これで、データを追加するたびにグラフが自動的に更新されます。
手順
データ範囲を選択
「挿入」タブをクリック
「テーブル」を選択
テーブルの名称を設定(例:SalesTable)
グラフを作成し、データソースをSalesTableに設定
動的範囲の使用
例:売上データが毎月追加される場合、OFFSET関数を使って動的な範囲を設定します。この動的範囲をグラフのデータソースとして使用します。
手順
名前定義を開く(「数式」タブ -> 「名前の定義」)
新しい名前(例:DynamicRange)を作成
参照先に=OFFSET(Sheet1!$A$1,0,0,COUNTA(Sheet1!$A:$A),1)
を入力
グラフのデータソースをDynamicRangeに設定
ピボットグラフの利用
例:大規模な売上データを管理する場合、ピボットテーブルとピボットグラフを使用します。ピボットテーブルのデータを更新すると、グラフも自動的に更新されます。
手順:
データ範囲を選択
「挿入」タブをクリック
「ピボットテーブル」を選択し、新しいシートに追加
ピボットテーブルを設定し、データを集計
ピボットテーブルを基にしたピボットグラフを作成
マクロの利用
例:毎週の売上データを追加する場合、VBAマクロを使ってグラフの範囲を自動更新します。
手順:
「開発」タブをクリック(表示されていない場合は、オプションで有効化)
「Visual Basic」を選択
新しいモジュールを挿入し、以下のコードを入力
Sub UpdateChart() Dim ws As Worksheet Set ws = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1") ws.ChartObjects("Chart 1").Chart.SetSourceData Source:=ws.Range("A1:B" & ws.Cells(ws.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row) End Sub |
マクロを実行し、データ範囲が自動更新されることを確認
Power Queryの活用
例:外部データソースから毎月の売上データを取り込む場合、Power Queryを使用してデータを更新します。
手順
「データ」タブをクリック
「データの取得」から「ファイルから」->「Excelブック」を選択
データの取り込み先を選択し、Power Queryエディターで必要な変換を行う
データをロードし、グラフを作成
データが更新されたら、「データ」タブから「すべて更新」をクリック
パワポアドインツール「think-cell」の使用
例:PowerPointでプレゼンテーションを行う際に、Excelからデータをインポートしてグラフを作成します。think-cellを使えば、Excelのデータが変更されるたびにPowerPointのグラフも自動的に更新されます。
手順:
PowerPointでthink-cellをインストール
Excelでグラフのデータ範囲を選択し、コピー
PowerPointに戻り、think-cellの「チャート」ボタンをクリック
グラフを選択し、Excelのデータを貼り付け
データが更新された際には、PowerPointのグラフが自動的に更新されることを確認
これらの方法を組み合わせることで、エクセルグラフのデータ更新がより効率的になります。ぜひ think-cell をお試しください。
管理しやすいグラフ作成なら think-cell がおすすめ
think-cellを導入すると、エクセルにも連携可能なパワーポイントのグラフを簡単に作成できます。特に、ウォーターフォール図やメッコチャートなど、手間がかかる複雑なグラフの作成に対応しており、効率的に見やすいグラフを作成することが可能です。
また、自動更新機能により、エクセルのデータが変更されるたびにパワーポイントのグラフも自動的に最新の情報を反映します。直感的な操作性とユーザーフレンドリーなインターフェースを備えており、誰でも簡単に使いこなせる点が魅力です。
think-cellはグラフ作成の時間を大幅に短縮し、洗練された高いクオリティの資料作成をサポートします。興味をお持ちの方はぜひ一度、無料トライアル版をお試しください。