パワーポイントでエクセルのリンクが更新されない時の5つの解決策

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Microsoft Excelを使用していると、「保存中にエラーが検出されました」というメッセージが表示され、ファイルを保存できないことがあります。このような問題が発生すると、編集中の重要なデータが失われる危険性があります。

本記事では、エクセル保存エラーの原因と対策、さらには予防策について詳しく解説します。エラーの発生にお悩みの方は、本記事を通してエラーの解決方法を学べます。


ビジネス資料作成のとき、データをエクセルで処理してそのあと、完成したグラフをパワポに貼り付ける、とエクセルとパワポを行き来した作業を行っていませんか? No.1 パワーポイントアドイン・ツール の think-cell なら、40種類以上のグラフを一瞬でパワポのみで作成できます。エクセルデータをパワポグラフにリンクすれば、定期報告書の作成もたったの数秒に。今なら1か月間無料でお試しいただけます!

think-cellでグラフを作成する様子

パワーポイントとエクセルを連携するメリットとして、データの自動更新と一貫性の確保、視覚的なデータ表現の強化、効率的なコラボレーションと作業時間の短縮などが挙げられます。

ここでは、3つのメリットについて詳しく解説します。


データの自動更新と一貫性の確保

パワーポイントとエクセルを連携させることで、データの一貫性と最新性が確保されます。

エクセルにリンクされたグラフや表をパワーポイントに挿入すると、エクセルのデータが更新されるたびにパワーポイントの内容も自動的に反映されます。これにより、プレゼンテーションを作成する際に手動でデータを更新する手間を軽減し、常に最新の情報を維持できます。

特に、定期的な報告書や営業資料などの頻繁に更新が必要な資料では、自動更新機能が便利です。


視覚的なデータ表現の強化

エクセルで生成したグラフやチャートをパワーポイントにリンクすると、プレゼンテーションにおける視覚効果が高まり、聴き手にデータをより理解しやすく伝えることが可能です。

パワーポイントのデザインツールを使ってグラフをカスタマイズすると、さらに視覚的に魅力的なスライドを作成できます。データの分析結果や重要なポイントを効果的に伝えることができれば、プレゼンテーションのインパクトが向上します。


効率的なコラボレーションと作業時間の短縮

パワーポイントとエクセルの連携により、複数の担当者が効率的にコラボレーションできます。例えば、エクセルのデータ分析を担当するチームメンバーがデータを更新し、それをパワーポイントに自動的に反映させることで、プレゼンテーションを作成する担当者が常に最新のデータを利用できます。

これにより、データの受け渡しや手動での更新作業が減り、全体の作業時間を短縮できます。さらに、連携機能を活用することで、エクセルの専門知識がなくても、プレゼンテーションの担当者が最新のデータを容易に活用できるため、作業効率が向上します。



エクセルへの基本的なリンクの貼り付け方法には、ブックの埋め込みとデータリンクの2種類があります。ここでは、2種類のリンク貼り付け方法について解説します。


ブックの埋め込み

エクセルでブックを埋め込むと、他のワークブックを参照するリンクを作成でき、データの一元管理や共有が可能になります。具体的な手順は以下の通りです。


  1. セルを選択: リンクを貼り付けたいセルを選択します。
  2. リンクを作成: 「挿入」タブをクリックし、「リンク」グループから「ハイパーリンク」を選択します。
  3. リンクの設定: ダイアログボックスが表示されるので、「既存のファイルまたはWebページ」を選び、参照するエクセルブックを選択します。
  4. リンクの調整: 必要に応じて、リンクテキストを編集し、リンクを設定します。リンク先のブックが開かれている場合、その特定のセルやシートにリンクを設定することも可能です。

ブックの埋め込みリンクを使用すると、複数のワークブックを統合管理でき、データの整合性を保ちながら効率的に作業を進められます。

また、他のユーザーと共有する際にも、リンクを通じて最新のデータを簡単に参照できるため、共同作業がスムーズになります。


データリンク

データリンクは、異なるシートやワークブックの特定のセルや範囲をリンクすることで、データの参照や共有を簡単に行う方法です。以下の手順でデータリンクを設定します。

  1. リンク元のセルを選択: データをリンクしたいセルまたは範囲を選択します。
  2. コピー: 選択したセルを右クリックして「コピー」を選択します。または、Ctrl+Cキーを使用します。
  3. リンク先のセルを選択: リンクを貼り付けたいセルに移動し、右クリックして「リンク貼り付け」を選択します。「リンク貼り付け」は「貼り付けのオプション」の一部として表示されます。
  4. リンクの確認: リンクが正しく貼り付けられたことを確認します。リンクが設定されたセルには、元のセルのデータが反映され、元のセルが更新されるとリンク先のセルも自動的に更新されます。

データリンクを利用すると、複数のシートやブックに分散しているデータを統合管理できます。

例えば、部門別の売上データを各部門ごとに入力し、それらを集約して会社全体の売上を管理するなどの使い方が考えられます。また、リンク先のデータが自動的に更新されるため、手動での更新作業を減らし、データの正確性を高められる点もメリットです。


エクセルのリンクが正しく更新されない原因には、データソースの範囲設定ミスや、グラフが手動更新に設定されている、リンク切れを起こしているなどが考えられます。ここでは、更新が上手くいかない時に考えられる原因と解決策を紹介します。


データソースの範囲が正しく設定されていない

データソースの範囲が正しく設定されていないと、本来更新されるべきデータが参照されず、誤った計算結果になったりグラフが表示されなかったりする可能性があります。

下記の方法でデータ範囲を確認し、正しいデータを設定しましょう。

データ範囲の確認方法

  1. データソースを確認: エクセルシート内で、リンクされているデータのセル範囲を確認します。リンク元のセルを選択し、数式バーに表示されている参照をチェックします。
  2. 名前の定義を確認: 「数式」タブから「名前の管理」をクリックし、リンク元の範囲が正しいか確認します。

正しいデータ範囲の設定方法

  1. 範囲を選択: 正しい範囲を選択します。セルをドラッグして範囲を指定します。
  2. 名前の定義: 「数式」タブから「名前の定義」を選択し、範囲に名前を付けます。
  3. リンクを修正: 既存のリンクを更新するために、正しい範囲にリンクを再設定します。セルを選択し、数式バーで範囲を修正します。


グラフが手動更新に設定されている

自動更新はデータが変更されるたびにグラフが自動的に更新され、リアルタイムで最新のデータを反映する方式です。一方の手動更新は、データが変更されてもグラフは自動的に更新されず、ユーザーが手動で更新を実行する必要があります。

自動更新を利用したい場合は、下記の手順で設定を確認・変更しましょう。

設定の確認と変更方法

  1. グラフを選択: 更新したいグラフをクリックして選択します。
  2. データの選択: グラフツールの「デザイン」タブから「データの選択」をクリックします。
  3. データ範囲の確認: データソースの範囲が正しく設定されているか確認します。「データ ソースの選択」ダイアログボックスで「データ範囲」を確認します。
  4. 自動更新の設定: グラフの設定を自動更新に変更します。「グラフツール」の「デザイン」タブから「データの更新」をクリックします。


リンク切れを起こしている

参照するデータがリンク切れを起こしていると、エクセルのリンクが正しく表示されないことがあります。リンク切れの主な原因は、ファイル移動や名前変更などが考えられます。

リンクの再設定方法

リンクを再設定するためには、下記の手順で正しいリンク元を指定し直す必要があります。

  1. リンクの編集: 「データ」タブから「リンクの編集」をクリックします。
  2. リンク先の変更: リンクが切れているファイルを選択し、「リンク元の変更」ボタンをクリックします。
  3. 新しいリンク元の指定: 新しいファイルの場所や名前を指定して、「OK」をクリックします。


複数のバージョン間でのリンクの問題

エクセルの異なるバージョン間でデータを開こうとすると、リンクの問題が発生することがあります。これは、バージョン間の互換性や機能の違いによるものです。

例えば、最新のエクセルバージョンで作成されたファイルを古いバージョンで開くと、リンクが正しく機能しない場合があります。このような問題を防ぐためには、使用するエクセルのバージョンを統一することが重要です。

また、古いバージョンのエクセルを使用する場合、互換性のあるファイル形式で保存すると問題が解決する場合もあります。例えば、「.xls」形式ではなく、「.xlsx」形式で保存すると、新しい機能やリンクの互換性が向上します。

さらに、エクセルのバージョンを確認し、最新の更新プログラムを適用することも重要です。マイクロソフトは定期的にエクセルの更新プログラムを提供しており、互換性や機能の改善を行っています。

  1. アカウントの選択:エクセルの「ファイル」タブから「アカウント」を選択します。
  2. 更新プログラムの適用:「更新オプション」で最新の更新プログラムを適用します。

上記の手順で更新プログラムをインストールすると、リンクの問題が解消される可能性があります。


その他の問題

その他の問題として、キャッシュやハードウェアに何らかのトラブルが起こっている可能性も考えられます。この場合は、キャッシュをクリアしたり、お使いのPCを再起動したりすることで問題が解決する可能性があります。

キャッシュのクリア方法

キャッシュをクリアする場合は、一度エクセルを終了し、Windowsの設定から一時ファイルの削除を行う必要があります。下記の手順に従って、操作を行います。

  1. エクセルを閉じる: エクセルを閉じます。
  2. キャッシュのクリア: Windowsの設定から「システム」>「ストレージ」>「一時ファイル」を選択し、「一時ファイルの削除」を実行します。

キャッシュをクリアできたら、エクセルをもう一度起動し、リンクが正しく更新されるかどうか確認しましょう。

システムのリフレッシュ方法

キャッシュをクリアしても問題が解決しない場合は、下記の方法でシステムをリフレッシュしてみましょう。

  1. システムの再起動: コンピューターを再起動します。
  2. エクセルの修復: 「コントロールパネル」>「プログラムと機能」からエクセルを選択し、「修復」を実行します。

エクセル自体の問題が解決すると、リンクの更新を正しく行えるようになる可能性があります。



管理しやすいグラフ作成ならthink-cellがおすすめ

think-cellを導入すると、エクセルにも連携可能なパワーポイントのグラフを簡単に作成できます。特に、ウォーターフォール図やメッコチャートなど、手間がかかる複雑なグラフの作成に対応しており、効率的に見やすいグラフを作成することが可能です。

また、自動更新機能により、エクセルのデータが変更されるたびにパワーポイントのグラフも自動的に最新の情報を反映します。直感的な操作性とユーザーフレンドリーなインターフェースを備えており、誰でも簡単に使いこなせる点が魅力です。

think-cellはグラフ作成の時間を大幅に短縮し、洗練された高いクオリティの資料作成をサポートします。興味をお持ちの方はぜひ一度、無料トライアル版をお試しください。


データリンクの主なメリットは、複数のシートやワークブックに分散したデータを一元管理できる点です。参照元となるデータの更新が行われると、自動的に関連するすべてのリンク先に反映され、作業の効率化が図れます。

例えば、月次報告書などで使用する場合、データの整合性を保ちながらリアルタイムで最新の情報を共有できます。

一方、デメリットとしては、リンク切れやデータの参照エラーが発生しやすい点が挙げられます。リンク元のファイルを移動したり、名前が変更されたりするとリンクが機能しなくなります。

また、外部リンクを多用すると、ファイルの読み込み速度が低下し、パフォーマンスに影響を与えることがあります。リンクの依存関係が複雑になると、管理が難しくなり、誤ったデータが反映されるリスクも高まります。

最適な選択肢を見極めるためには、使用するデータの重要性や更新頻度、ファイルの管理方法を考慮することが重要です。

重要なデータや頻繁に更新が必要なデータについては、リンクを慎重に設定し、定期的にリンクの状態を確認することで、リスクを最小限に抑えられます。


エクセルで効率的にリンクを管理するためには、保存場所の一元化やセル範囲の明確な定義、リンクの状態チェックなど、さまざまなコツがあります。ここでは、押さえておきたい5つのポイントを解説します。


リンク元ファイルの保存場所を一元化する

エクセルでリンクを効率的に管理するためには、リンク元ファイルの保存場所を一元化することが重要です。

ファイルが分散して保存されていると、移動や名前変更が行われた際にリンク切れが発生する可能性があります。一元化することで、ファイルの場所が変更されるリスクを減らし、リンクの管理が容易になります。

例えば、プロジェクトごとに専用のフォルダーを作成し、すべての関連ファイルをそのフォルダー内に保存すると、ファイルの移動や名前変更によるリンク切れを防止できます。また、保存場所をチーム内で共有することで、ファイルの位置が一定し、リンクの維持管理がさらに効率化されます。


リンク先のセル範囲を明確に定義する

リンク先のセル範囲を明確に定義し、必要に応じて範囲を更新すると、データの正確性を維持しやすくなります。

リンク先の範囲が不明確だと、データの変更が反映されず、分析結果が正しく表示されない可能性があります。リンクを設定する際には、リンク先のセル範囲をしっかりと確認し、範囲が適切に設定されているかチェックすることが大切です。

新しいデータを追加する場合は、必ず参照範囲を拡張して、最新のデータを含むように更新しましょう。また、データ範囲を変更した際には、リンクの再設定を忘れずに行うことで、常に正確なデータが反映されるようにする必要があります。


リンクの状態を定期的にチェックする

エクセルの「データ」タブから「リンクの編集」を使用してリンクの状態を定期的にチェックし、必要に応じてリンクを更新することが重要です。リンクが切れていると、データの整合性が保たれず、誤った情報が表示される可能性があります。

リンクの管理が複雑な場合は、リンク専用の管理シートを作成し、リンク元やリンク先の情報を記録しておくと便利です。リンクの設定状況や更新履歴を記載することで、リンクの依存関係をひと目で把握でき、問題が発生した場合に迅速に対処を行えます。

定期的なチェックを習慣化することで、リンクの状態を常に把握し、安定したデータ管理が可能になります。


絶対参照と相対参照を適切に使い分ける

絶対参照と相対参照を適切に使い分けることは、リンクの管理において重要です。絶対参照を使用することで、リンク先のセル範囲が固定され、リンク元ファイルを移動した場合でも、正しいデータを参照できます。

例えば、「$A$1」という形式で絶対参照を設定すると、セルA1が常に参照されるようになります。

一方、相対参照を使用すると、リンク元ファイルやセルの位置が変わった際に、リンク先も自動的に更新されるため、リンクの柔軟性が向上します。状況に応じて、絶対参照と相対参照を使い分けることで、データの整合性を保ちながらリンクを効果的に管理できます。


リンク元ファイルのバックアップを定期的に取る

リンク元ファイルのバックアップを定期的に取ることで、ファイルが削除されたり破損したりした場合でも、リンクの復元が容易になります。

必要に応じてクラウドストレージを利用すると、ファイルの共有とバックアップが効率的に行えるため、チーム内でのデータ管理がスムーズに進みます。

例えば、GoogleドライブやOneDriveなどのクラウドサービスを活用し、定期的にリンク元ファイルをバックアップすると、最新のデータを安全に保管し、いつでも復元可能な状態を維持できます。



ビジネス資料作成のとき、データをエクセルで処理してそのあと、完成したグラフをパワポに貼り付ける、とエクセルとパワポを行き来した作業を行っていませんか?

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最後に、エクセルのリンクに関するよくある質問にお答えします。

リンク要素をコピーするとどうなる?

リンク要素をコピーすると、コピー先のセルにも同じリンクが設定されます。例えば、リンクされたセルを別のシートやワークブックにコピーすると、新しいセルも元のデータソースを参照するリンクが保持されます。

同じデータソースを複数の場所で利用する際に便利ですが、コピーしたリンク先が正しく動作するかを確認することが重要です。

リンク要素を削除するとどうなる?

リンク要素を削除すると、リンクが切断され、元のデータソースとの接続が失われます。削除されたセルには、リンク元のデータが保持されないため、リンク先の最新情報が反映されません。

削除後にデータが必要な場合は、再度リンクを設定するか、リンク元のデータを手動で入力する必要があります。

Excel ワークシート側の赤い枠を削除する方法は?

エクセルでリンクされたセルや範囲が赤い枠で表示される場合は、条件付き書式やデータ検証の設定が原因になっていることが多いです。

赤い枠を削除するには、該当するセルを選択し、「ホーム」タブから「条件付き書式」オプションをクリックし、条件付き書式ルールの管理を選択して、不要なルールを削除しましょう。また、データ検証設定を確認して、誤った設定がないか確認することも重要です。

パワーポイントのリンク要素とデータソースを確認する方法は?

パワーポイントでリンク要素を使用する場合、リンクされたオブジェクト(グラフや表など)を選択し、右クリックして「リンクの編集」を選ぶと、ダイアログボックスにリンク元のファイルパスやリンクされているセル範囲が表示されます。


パワーポイントでエクセルのリンクが更新されない問題に直面した際の解決策は、データソースの範囲やリンク切れの修正、自動更新の利用、キャッシュの削除などいくつかあります。原因と思われるものを一つひとつ試しながら、問題が解決するかどうかを確かめましょう。

保存場所の一元化や絶対参照と相対参照の使い分け、定期的なバックアップなどの工夫によって、リンクが更新されない問題を起こりにくくすることができます。日頃からリンク機能の使い方に注意しながら、エクセルを上手に活用しましょう。



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